ミニリンメルトOD錠25/50μgは、

副腎皮質ステロイド

(注射剤、経口剤、吸入剤、注腸剤、坐剤)を

投与中の患者には使用禁忌です。



ミニリンメルトOD錠25/50μgの添付文書には、ブデソニド含有製剤(パルミコート、シムビコート、ビレーズトリエアロスフィア)が併用禁忌とありますが、そこにはブデソニド製剤であるレクタブル2mg注腸フォームは載っていません。https://di.kissei.co.jp/dst01/pdf/di_mm04.pdf
逆のレクタブル2mg注腸には、デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)は禁忌としっかり載っています。
https://di.kissei.co.jp/dst01/pdf/di_rb05.pdf

添文同士の整合性が合っていません。
すなわち、ミニリンメルトOD錠25/50μgの添文のみからだと、レクタブルの併用を見過ごす可能性があります。
キッセイ薬品にはその旨伝えましたが、次回の添文改定で訂正が入るかどうか…みたいです・・・


本日受付の患者さんは、前立腺肥大と夜間頻尿の主訴で数回泌尿器科受診し、α1ブロッカー:タムスロシン、β3刺激:ベタニス、抗コリン:トビエースで加療していましたが、なお夜間頻尿が強いためトビエースOFF⇒ミニリンメルトOD錠25と処方変更となりました。
また、他院併用薬として、強力ポステリザン軟膏(ヒドロコルチゾン含有)を継続使用していました。
強ポスŌは、副腎皮質ステロイド剤(注射剤、経口剤、吸入剤、注腸剤、坐剤)に該当しないので、併用禁忌にはならないと判断して調剤しました。
投薬時に、患者いわく強ポスŌは肛門表面塗布だけでなくノズルを肛門から挿入しているため、一応疑義してほしいという希望がありました。
病院に疑義すると、強ポスŌの使用は継続で、ミニリンメルトの処方自体が削除になりました。
疑義後キッセイに聞いてみると、強ポスŌは副腎皮質ステロイド剤(注腸剤、坐剤)に該当しないので併用禁忌ではないという説明であったが、処方医判断ではそれと異なった事象となるという多くを学んだケースでした。