5/31発売 ベピオ®ローション 2.5%

 

●尋常性ざ瘡の治療薬「ベピオ®ゲル 2.5%」に加え、新たにローション剤を発売されました。

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●1本15g 10本入りです。

●薬価は98.1円/gなので、1本1,471.5円になります。

●ローションはゲルに比べて伸びがよく、刺激性がゲルよりも軽減しています。

接触皮膚炎(かぶれ)の副作用はベピオゲルの約1/3。塗った部位の赤み乾燥は約1/2。

●もともとピーリング効果もあります。

 

●ベピオローション2.5%の尋常性ざ瘡患者を対象とした12週間の第Ⅲ相臨床試験

【対象】以下の基準を満たす12歳以上49歳以下尋常性ざ瘡患者

 ◯顔面※1に11個以上40個以下炎症性皮疹(紅色丘疹と膿疱)を伴う患者
 ◯顔面※1に20個以上100個以下非炎症性皮疹(閉鎖面皰と開放面皰)を伴う患者
 ◯顔面※1の結節または嚢腫2個以下の患者

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(静岡美容外科橋本クリニックHPより)

【方法】導入期間(治療開始前の2週間)にプラセボを塗布した後、以下の2群に患者を割り付け、試験薬をそれぞれ12週間塗布した。

塗布方法は、1日1回(夜)洗顔に水分をよく拭き取った後、適量を顔面※1全体に塗布した。

ベピオローション群:べピオローション2.5%を塗布

プラセボ群:プラセボ(乳剤性ローション基剤)を塗布

【評価日】治療開始日、2、4、6、8、10、12週後または中止日

【評価項目】

1)主要評価項目
治療開始12週後のベースラインからの総皮疹数※2の減少率

➡︎ベピオローション群の治療開始12週後のベースラインからの総皮疹数の減少率(最小二乗平均値)は63.0%であり、プラセボ群の26.5%と比較して有意な差が認められた。

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2)副次評価項目

治療開始12週後のベースラインからの炎症性皮疹数および非炎症性皮疹数減少率
各評価日の総皮疹数炎症性皮疹数非炎症性皮疹数のベースラインからの減少率の経時推移 等

➡︎ベピオローション群のベースラインからの総皮疹数の減少率(最小二乗平均値)は、2週後が28.4%、4週後が41.5%、6週後が50.6%、12週後が63.0%であった。治療開始後、いずれの評価日においてもプラセボ群と比較して有意な差が認められた。

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➡︎ベピオローション群のベースラインからの炎症性皮疹数の減少率(最小二乗平均値)は、2週後が37.0%、4週後が51.3%、6週後が58.7%、12週後が71.4%であった。治療開始後、いずれの評価日においてもプラセボ群と比較して有意な差が認められた。

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➡︎ベピオローション群のベースラインからの非炎症性皮疹数の減少率(最小二乗平均値)は、2週後が23.8%、4週後が36.6%、6週後が46.4%、12週後が57.0%であった。治療開始4週後以降の評価日において、プラセボ群と比較して有意な差が認められた。

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3)安全性

有害事象、臨床検査値、皮膚安全性スコア(鱗屑、紅斑)

➡︎副作用は、

ベピオローション群で109例中13例(11.9%)、

プラセボ群で113例中7例(6.2%)に認められた。

ベピオローション群の副作用は、

 ◯適用部位紅斑(5例)、

 ◯適用部位乾燥および適用部位そう痒感(各3例)、

 ◯接触皮膚炎(2例)、

 ◯適用部位刺激感および皮膚剥脱(各1例)であった。
投与中止に至った副作用は、ベピオローション群の接触皮膚炎1例であった。
本試験において、重篤な副作用および副作用による死亡例は認められなかった。

 

●用法用量は、1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する。

●使用上の注意

 ◯結節及び嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。

  ◯全身性の過敏反応や重度の皮膚刺激症状が認められた場合は本剤の使用を中止すること。

    ◯本剤の使用中に皮膚剥脱(鱗屑・落屑)、紅斑、刺激感、腫脹等があらわれることがある。紅斑や腫脹が顔面全体や頚部にまで及ぶ症例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

    ◯本剤の使用中には日光への曝露を最小限にとどめ、日焼けランプの使用、紫外線療法は避けること。