【新型コロナ】死亡リスクの予測にDダイマーが有用かもしれない

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COVID-19死亡した患者は、

入院時のDダイマー値が顕著に上昇していたことが

報告されていましたが、

死亡リスクの予測精度は明らかではありませんでした

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中国武漢亜州心臓病医院のLitao Zhang氏らは、

武漢市の病院に入院したCOVID-19確定例を対象に、

Dダイマー値の上昇が患者の死亡を予測するかどうかを検討しています。

 

対象者

...2020年1月12日〜3月15日までに入院した18歳以上のCOVID-19確定例343人。

年齢の中央値は62歳、範囲は18~92歳、

50.3%が女性で、37.6%が65歳以上昇でした。

このうち13人の患者が入院中に死亡していました。

 

入院時(24時間以内)にDダイマー値が

 2.0μg/mL以上だった患者は67人で、

 2.0μg/mL未満だった患者が267人。

  ※2.0μg/mL以上の集団の併存疾患保有率は高かったです。

 →糖尿病、高血圧、冠動脈疾患、脳卒中歴で、ほかにも、リンパ球数が少ない、ヘモグロビン値が低い、血小板数が少ない、好中球数が多い、CRPが高い、プロトロンビン時間が長いといった特徴が見られました。

 

 死亡した13人のうち、12人はDダイマー値が2.0μg/mL以上でした。

カットオフ値(Dダイマー値が2.0μg/mL以上)で分けた場合の死亡率は、

67人中12人(15.8%)と、267人中1人(0.4%)でした。

カプランマイヤー曲線の差は入院7日目以後は有意でした。

 

これらの結果から著者らは、

入院時点で測定したDダイマー値が2.0μg/mL以上は、

院内死亡の予測因子として有効で、

患者に対する管理を強化するためのマーカーとして有用だと結論しています。